「システム」の問い直し

 信じられない状況が続いている。何を信じていいのか、あれが事実なのか、これが事実なのか、あれこれ考え、判断しかねる。この判断が正しかったのか、あるいは、間違っていたのか。もちろん、「正しさ」は事後的に解釈され、成立する。あれは違う、これは違うと。

 経験したことのない状況に直面すると、あたふたする。当たり前と思っていた「システム」が揺らぐときに、私たちは揺さぶられる。いかに、日常という「システム」を信用して、何の疑いもなく、行動していたことに気付かされる。

 私たちの日常は、「システム」に疑いもなく依存することによって、成立する。しかし、その「システム」が揺らぐと、私たちの行動も揺らいでいく。非日常によって、私たちの日常が揺さぶられることで、「システム」への問い直しが生まれていくのかもしれない。

 「だったはず」の「システム」が動揺することによって、改めて考え直すのかもしれない、私たちの日常を。