7月の終わり

 梅雨が明けた。8月だ。7月は何だった。あっという間だ。乗り切った。

 体への無関心。心への無関心。他者への怒り。書類への無関心。イラつき。疲労。わけがわからない。

 久しぶりに空を見た。青かった。いつも見る空は、朝の空と夜の空。日中の青い空なんて全く見てなかった。空を見ることで気づいた、自分の疲弊。

 何のため?

 そんな問いを立てる余裕がない。やるしかない。それがどこに流れていくのかすらも意識できない。

 明日が来なければいい。希望は?力は?僕らの希望は?

 希望はない。それを見る余裕すらない。

 自由の承認のための疏外。自由の感度を育てるために、自らの感度をにぶくさせてよいのだろうか。感度からの疏外。

 夢を、理念を、実現しようとすればするほど、僕たちはその感触を確かめることはできない。それを味わう、性も、考えるための理性も、もはやそこにはない。

 あるのは、ただ、日常の流れに溺れること。