スリッパとこころ

 休日でDVDを見た。永平寺の宮崎禅師に関するドキュメントだ。禅というと、その言葉に深遠な響きをかんじるのは自分だけではないだろう。しかし、このドキュメントを見ると、禅とはあくまでも実践であるということがわかる。
 どう生きるか、ということよりは、むしろ「凡事徹底」する生き方こそ禅なのだと思った。スリッパがそろえていないこと、いがんでいること、それはそのまま自分がいがんでいるということなのだ。それを見過ごしてよいという自分の心持がゆがんでいるのだ。
 たしかに、なるほどと思う。
 自分の部屋が整理されていないとき、仕事先でのデスクが汚れているとき、それは自分に余裕がないシグナルなのだ。それをよしとしてしまう、言い換えれば、あたりまえのことをあたりまえにするのが面倒だと感じてしまう、その自分の心がゆがんでいるのだ。
 シンプルだけど、その平凡な日常の過ごし方に、心持ちが出る。そのことを意識させられた。

[鑑賞]

[h23読了51]
132億円集めたビジネスプラン

132億円集めたビジネスプラン

 先日カンブリア宮殿にもでていた。出口社長が「事実・数字・ロジック」によって思考することの重要性を主張していたが、まさにビジネスプランをどう構築していくかのプロセスのケーススタディとしてとても勉強になる。

[h23読了50]

 どうも文体が昭和っぽいなとおもったら、もとは80年代に出された本らしい。やはりと思う。普段の生活も、むしろ禅につながるのだ。リズムと呼吸と姿勢を「まっすぐ」に意識することの大切さ。

[h23読了49]
禅のすすめ (講談社現代新書)

禅のすすめ (講談社現代新書)

 禅は宗教というより、かなり広がりをもった教えだということがわかった。下記の禅的生活につながる、いろんな現代的論点、たとえば脳科学とのつながりなどと含めて、もっているのだ。

[h23読了48]
禅的生活 (ちくま新書)

禅的生活 (ちくま新書)

つぎつぎに禅語が登場して、なかなかその禅語のシャワーにあたまがついていかない。むしろ、思考を働かせずに読むことが禅語なのかもしれないが。真面目、自由といったことば禅に通じるということはびっくり。