師走

 師走の中で一年を振り返る。今年の一字は「体」だった。何かを体現するとともに、体に目を向ける1年にしたいからだった。

 しかし、体調を崩すことが多かった。人生の一つの転機が訪れた。自分はどう生きたいのかを考えさせられた。何をしたいのか、何を望んでいるのか、そんなことを問いかけながら、心身ともに目一杯だった。

 今までだったら無理がきいた。けれども、もう無理がきかなくなってきた。踏ん張りがきかない。それは年齢のせいかもしれないし、そうでないかもしれない。

 いずれにせよ、今までの自分ではないというのは確実に言える。もはや、無理はいけない。シンプルに自分がなすべきことで精一杯だ。

 年齢を重ねる中で、自分でできること、やれそうなことが見えてくる。惑うことが多い。でも、その惑いこそがこの1年の成果なのかと気づく。迷いながら、自分が力を注ぎたいことに目を向ける。自分の人生の地平が見えてきた1年だった。