経験と直感

 きっとこれは難しいだろうという予感がした。けれども、周囲の声を聞いて、それでもいいと判断した。きっと、大丈夫と考えた。でも、やっぱり違っていた。やはり難しかった。

 経験によって導き出される直感は間違っていなかった。論理的に説明できるものではない。だが、経験から予感がした。その予感は間違っていなかった。自分の経験と予感を信じるべきだった。

 だが、信じるだけでの余裕もなかった。余裕がなかったから、じっくりと判断することもできなかった。見直す時間があれば、もう少し修正ができた。しかし、そんな余裕はなかった。

 だから周囲の声に負けてしまった。負けて、自分の直感を信じられなかった。結果が見えた今思うのだ。経験は無駄ではない。無駄ではないから、もう少し自分を信じてみよう。もちろん、信じすぎてもいけない。程よく、自分を信じてもいい時なのかもしれない。