ミステリーの面白さ

 久々に、小説を読みたい余りに、電車を降りて、コーヒーショップに立ち寄った。最後まで読み切りたかった。ブレンドを頼み、席につき、コーヒーを一口飲み、一気に読んだ。

 バラバラに見えたパーツごとのエピソードが真犯人へとたどり着く手がかりとして一つになっていく。その瞬間に、一気にその物語に引き込まれる。正直そこまで、読ませられるのが良いミステリーだ。謎解きが、面白いのは当然だ。むしろ、それまでの伏線の面白さが、その作品の面白さにつながる。

 そして、もう一つは動機である。やはり、ミステリーを読む一つの理由として、なぜ真犯人は人を殺さずにはいられなかったのかという動機である。一体、なぜその人はその決断をせざるを得なかったのか、その心理描写がもう一つの魅力である。伏線のつながりと動機の描写、そこに夢中になったI日だった。