4月になると、早稲田松竹ではゴダール特集をやる、ということになっている。去年も見た。2本立てでやっているのだが、もうひとつの「ゴダールのマリア」はガン寝してしまったので、入らない。
先日、「映画史」を見て思ったけれども、映画は理論になる。つまり、モンタージュという技法によって、無関係とされる「音」「映像」がつながりあることによって、ある関係性を構築することができるのだ。いわば、必然敵ではない、偶有性をもった関係性を構築するためのメディアとして存在しうるということだ。そして、その映画のモンタージュという技法は、「関係の構築」という点で、ひとつの社会理論として機能しうるのではないかと考えた。という理屈っぽい話はさておき。
この作品は、１４のエピソードを、階層構造ではなく平板に流していく。そして、死、その唐突な理由も含めて。突然のラスト。突き刺さるわけではない。が、あの場面転換での、工場の機械のような音が耳に残る。
