夏の終わり

 もう夏休みが終わる。そして、秋に向けて新しい日々が始まる。今の自分のテーマは「キレ」だ。
 この夏、ひとつの終わりを感じた。これまで、というより、あの6ヶ月を忘れ去る出来事を知った。あの6ヶ月は、いまの自分にとって原点。きっと、いまの仕事や人間関係に対するスタンスなど、すべてはあの6ヶ月二つながっているのだと思う。
 そして、それ以上に忘れ得ぬ人に対する後悔。忘れようとしても、忘れ得ぬ時間。それが、あの6ヶ月なんだ。ゴダールの映画史だったと思う、「美しい過去だけが、記憶となる」。たしか、そのモノローグがあったと思う。そう、あの美しき6ヶ月が、自分にとっては美しくも苦い過去としての記憶なのだ。
 その記憶から出発するときが、「今」という時なのだ。そのために、心技体の「キレ」が必要なんだ。

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レインメーカー [DVD]

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[13-28]
文・堺雅人 (文春文庫)

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 ここちよい文章だった。握りしめようとすると、するりとかわす「軽やかな知性」を感じさせる。でも、核はみせない。ふわりとした、やわらかな文体。結論は、わからない。ただ、もやっとした、ふわりとした思考があるだけだ。しかし、それが読んでていて、心地よさを感じる。