タラとテレ

 ああだったら、こうだったらと考える。でも、そんな願望は実現しない。妄想でしかない。それによって、現実は変わらない。その現実を選択したのは、他ならない、私自身だからだ。

 何かを選ぶということは、何かを選ばないということだ。選んだ時点で、必ずあったであろう現実はなくなる。もちろん、それを選んだからといって、その現実になったとは限らない。その道を選んだら、今の現実はなかった。

 妄想したところで、堂々めぐりとなる。ならば、結局、今を充実させることを考える。今を生きるしかない。そうすることで、であったかもしれない現実への妄想を打ち消す。打ち消そうと意識している時点で、それは意識されているのかもしれない。

 いずれにせよ、私は今の現実、道を選んだのだ。選んだ以上、それを進めるしかない。選んだ時点で、大きな流れが生まれる。流れができたら、それによって現実は生まれる。たらとればは選んだ後では遅いのだ。