怒り

 イライラが募って、何だよという気持ちが溢れだしていった。怒鳴ってやろうと、攻撃的な自分がそこにはいた。

 怒鳴ってしまうのは、今まで先送りにして、追い詰められた自分への怒りなんだと思う。計画的に物事を進められない自分への怒り。きっと、怒鳴るのは楽だろう。でも、怒鳴ることは麻薬だ。その瞬間はいいかもしれない。

 けれど、それはその場しのぎの方法だ。むしろ、改善の方法を、今できる術を共に考えることが大切だ。怒りに任せるのではなく、誠実に向き合うことだ。

 誠実さこそが、信頼に繋がる。怒りによって、人を動かすのではなく、信頼関係によって、動かすのが自分の理想だ。そのためには、共に考えること、真剣に向き合うこと、そして、相手の意見に耳を傾けることだ。

 まずは、怒りを覚えている自分をひとまず沈めることだ。怒りを鎮めるのは難しい。怒りの感情を変容させることができれば、相当な成長だ。怒りをぶつけることは不誠実なことを自覚する。