まとまった学びの時間

 細切れに学ぶ時間はある。読書したり、議論したりする時間もある。だが、じっくりとまとまって学ぶ時間がない。学びが深まっている実感がない。

 ひとつずつ、ゆっくりとたどりながら、そして、戻りながら、読みを深める経験を久しくしていない。いつも直線的な、ただ読み進めるという学びの時間しかない。

 それでは、自分の中に言葉が溜まっていかない。

 だからこそ、まとまった学びの時間が必要なのだ。受験生ではないけど、定期的にじっくり読み考える時間がほしい。自分にとって、そうした時間は至福の時でもあるはずだ。

 ゆっくりと発想し、考えをめぐらせ、頭をあっためるのは細切れの時間では不十分だ。やはり、あっためるには、じっくりじっくり、徐々にが効く。それは、運動の準備体操、からだの原理と同じだ。

 焦らず、じわじわと、じっくりとだ。焦りは学びには禁物なのだ。