ホームでないこと

 いつもは自分がいる場所でプレゼンする。共通言語もあり、文脈も理解してもらえる。責任という重しはあるが、ほどよい緊張感でできる。

 それが、一歩外に出るとどうだろう。想定しないことがたくさん起きる。99%が知らない人達の中でやる。事前の打ち合わせからドキドキする。なんとなく場違いな感覚で、一層緊張が増す。

 プレゼンやまとめて説明するのがうまいと褒められたとしても、それはあくまでも身内でだ。身内でない場で評価されてこそ、磨かれる。井の中の蛙であることが実感される。準備不足は言い訳にはならない。外の世界を見なくては、本当の意味では磨かれない。

 考え抜かずに耳障りのよい流行りのことばを使ったら、ぼろが出るだけだ。なぜなのかという本質を考えて、体系化しないと綻びや疑問が生まれる。自前の言葉と実感のある体験を語ることが説得力を生み、常に他者を想定していることが説明力を生み出す。