【14−15】整理すること

 今年の目標は「捨」であった。なかなか整理整頓というものは難しいものだ。ちょっとのことをおっくうがってなかなかやらない。しかし、それが積もり積もってしまうと、自らの視野や行動を狭くしてしまう。
 例えば、机上整理だ。ずっと、面倒くさがって机上整理をしていなかった。注意されないし、でもどこかでやらなくてはと思っていた。振り返ってみると、机上整理がされていないときは、仕事も滞りがちになる。その結果、仕事も積もり、気持ちもなんだか重くなっていく。けれども、机上整理をしてすっきりすると、なんだか気持ちもすっきりして、仕事に向かう気持ちが前向きになっていく。環境を整えることによって、自らをと問えることができる。そのことを実感する。
 ただその一方で、どうも今の自分は自己本位的なところがあるように思えて仕方がない。それは、ある種のうぬぼれだと思う。必要以上に饒舌なのだ。人が話しているところに、話を差し込んでしまう気がする。相手の話を切ってしまうのだ。そして、訪ねるのではなく、自らの思いを押し付けてしまっているのだ。無駄にテンションを高めてしまい、自らをアピールしようとしてしまうのだ。そこに、相手はひいてしまう気がする。
 たしかに、いま自分は「切れ者」というポジションにいる。自分の声に対して、一目置いて聞いてくれる。そうした自尊心を満たす環境であるからこそ、自らを押し出すのではなく、たずね、引き出すことに重きを置かなくてはいけない。なぜなら、饒舌や高揚感によって、見落としているものがあるはずだから。
 感情を抑えること、肥大化する過剰な自意識をコントロールすること。今の自分に必要なのは、「無私」であることだ。そうではなくは、必ず大きな落とし穴が待っている。自らが中心であると勘違いしている今こそ、謙虚にならなくてはいけない。