【ノート】失敗学の公式

 失敗したなと思うことが多く、そのたび後悔をしている。後悔の多いネガティブ思考なので、失敗をうまく捉えることができるのならば、それに越したことはないと思う。

 そこで、一冊。それが『決定版 失敗学の法則』である。

 「失敗学」ということばはこれまでも耳にしてきたし、知っていた。だが、何か胡散臭いものを感じ、手を伸ばすことはなかった。しかしながら、どうも気になった。というのも、それは仕事をしていて、これは「明らかに失敗だろう」と思うが、それが等閑にされている気がしてならなかったからだ。

 では、失敗とは何か。それを上記の本では次のように定義づける。

人間が関わったひとつの行為の結果が、望ましくない、あるいは期待しないものになること

 ということである。そして、失敗の構造を

<<要因>><<からくり>><<結果>>の三要素*1

として考える。

 つまり、「要因→結果」というように、要因、即結果と捉えるのではない。「y=αX」という式であらわすならば、要因がXであり、yが失敗であり、αがからくりである。つまり、どんな変数をいれても、yという失敗をアウトプットしてしまう定数αが問題なのである。失敗を精確に捉えるということは、失敗の定数α、すなわち失敗のからくりをとらえるといえる。読みながら、この公式が頭に浮かんだ。

*1:畑村洋太郎(2005)『決定版 失敗学の法則』文春文庫、p.19