学者はすごいと思う。

 学者という響きが自分は好きだ。その響きに自分はすごく深遠なものを感じる。その一方で、学者というと、どうも変わり者とか、使えないとかいうように、揶揄される。
 
 自分は、文系なので理系の先生方がどんな人々かは知らないけれど、自分の知っている限り、教授と呼ばれる人々はすごいと思う。だって、人間データベースなんだもの。哲学書から、ルポから、小説から、ありとあらゆる本を読んでるし、知っている。知識の幅広さも半端じゃない。

 それには、児玉清だって、「正解!!!」と言わざるを得ないだろう。

 大学の授業って、けっこう退屈とかつまらないとか眠いとかあると思う。特に、文系はマスプロだし、一方的な講義が多いしね。だからって、「意味ない」とかっていって、きってしまうのってもったいないかなと思う。

 ああいう「知識の曲芸」というか、「知的演芸」というか、「頭の回転度数があがってるよ、あがってるよ」っていうのを目の当たりにして、その空気を味わうのってけっこう貴重だと思うんだよね。

 要は、寄席に行く気分なんですよね、面白い授業ってのは。今日は、どんな話が聴けて、終わった後に自分の視界がどんな風に広がっていくんだろうとかさ。見えないものが見えるようになるとかさ。

 そういった「愉しみ」をもつ上では、「つまらない」くて「身にならない」とか一蹴されるように、決して一方通行ではない気がするんだけどなぁ・・・・・。せっかくなら聴いてみればいいのにさ。別に講義で全部が身につくと思っているのが間違いでさ、何かしらの「とっかかり」なり「きっかけ」なわけじゃないですか。いろんなアンテナをはると言う意味では、結構お得な気がするのよ。

 だからさ、大学も学生へのサービス精神旺盛すぎて、「出席、出席」とかで縛らなくてもいいんじゃないかね。授業中に、うるさいお子ちゃまいらっしゃって、しごく聴講の邪魔になるしさ。出席が厳しい授業にかぎって・・・だし。つまるとこ、おもしろけりゃ、出るって。たぶんだけでど。