は3つ。「誠実さ」「明晰さ」「わかりやすさ」である。
「である」と言い切っているが、もちろんこれは自分のアイデアではない。この3か条は鶴見俊輔によるものである。
なぜこの3か条を自分が取り上げたかというと、井上ひさしと加藤典洋という二人のプロの物書きが奇遇にも、文章を書くことにおいて重要なこととして、取り上げていたからだ。
最近文章を書くときは、この3本柱を意識して、「酔わずに」「自分のことばで」「ひきつけつつ」書くようにしているのだが、どうなんだろうか。。
さて、せっかくなので、この3本柱についてのふたりの解説をメモしておこっと、、
「誠実さ」「明晰さ」「わかりやすさ」―これが文章で大事なことです。
鶴見俊輔さんがおっしゃったことで、わたしの長期記憶に入っている言葉なんですが、これをわたしなりに展開すると、「誠実さ」というのは、「人の言葉でなくて自分の言葉で」ということになるでしょう。
「明晰さ」とは何を目安にした明晰さ、かというと、自分のものの考え方の展開とか、自分が今、何をやろうとしているかをしっかり知っている、という意味の明晰さです。今、自分は何を書こうとしているのか、どう書いているのかを、はっきりつかみながら、という明晰さです。
客観的な意味の明晰さ、というのは存在しません。いくら自分が明晰に書いたと思っていても、読み手にとって明晰でなかったら、どうしようもないのですから・・・・・。
結局は、書いている自分が元気になるような書き方で書けたらいいな、というのがわたしの希望です。*1
鶴見俊輔は、自分から見ての文章の理想を、「第一は誠実さ」「第二は明晰さ」「第三はわかりやすさ」と言っています。僕なりに言いかえると、「自分なりの言葉」で、「自分の理解の仕方をわかりながら」「自分を元気にする言い方で言えたら、サイコーだな、となります(これはもちろん、だいぶ歪曲した要約です。[…])。*2