病むことの自覚

 大丈夫か?と心配される。わかる人はわかるらしい。生き生きとしておらず、やりとりがちぐはぐ過ぎて、どうもおかしいと思ったらしい。
 ぼくは病んでいる。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。ただ、ひとつだけ事実なのは、最近「疲れた」とぼそっということが増えたということだ。朝、仕事場に向かう道で。あるいは、ふとした休憩中に。
 こうして、口にしてしまうと「疲れ」が意識され、余計に疲れが増してしまうという悪循環に陥ってしまうのは分かっている。だが、ふと、口をついてでてしまうのだ、そのマイナスことばが。
 きっと、本当に疲れているのだろう。というより、磨り減っているのだろう。からだもこころも。けれども、自分の中の救いだと思うのは、最近硬派な文章を読む気が起きていることだ。それが、きっといまの自分を洞察しよう、このいまの自分に深みを与えるものを求めている証拠なのだよ。