久しぶりに書くのだ。

 季節は、あっというまに秋だ。ぼくが、このあっという間ということばを書くのはいったい何度目なんだろう。書くたびに、もっと頻繁に書こうと決意するのだけれども、なかなか現実はそうはうまくいかないんだ。
 現実は、思ったとおりにすすまないのだ。だから、おもしろいともいえるし、つらいともいえる。とにかくいえることは、現実は、思ったとおりに動かないし、人も思い通りなんかにうごかないってことなんだ。
 あたりまえのことなのかもしれないけれども、あらためて、この涼しくなる秋にさびしさとともに、当たり前のことを噛み締め、そしてかすかな苦い味が残るのだ。